双曲線軌道(侵入系)-Pythonプログラム

双曲線侵入系のプログラムができましたので、アップします。

プログラム概要(仕様ではありませんので悪しからず)

  1. 宇宙船Pが、地球地表から260.9kmの地点で燃料を噴し、地球軌道から太陽の双曲線軌道に移り、木星に向かう軌道に乗ります。
  2. 木星の影響圏に入ったら、太陽軌道から木星への双曲線軌道に移ります。
  3. 木星軌道に乗ったら、木星の地表から2.253020e6を近点とした双曲線軌道に移りスイングバイします。
  4. 地球脱出時の宇宙船X速度は、42.5km/s,半交軸距離は4.25e9kmです
  5. 木星に到着時の宇宙船Xの速度は、19.07km/sになっています。
  6. 木星の影響圏の突入角度は、75.941度です。(基準軌道接線との角度)
  7. 木星の近点での速度は、23.7km/sになります。
  8. スイングバイして脱出するときは、影響圏に入った時と同じ速度になります。
  9. ただし、木星の公転軌道速度が加わりますので、脱出時の脱出角度により速度が増減します。(今回のプログラムでは、計算していません。)

プログラム

結果

※単位 je=kg(km/h)2
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<宇宙用定数>
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光速 c = 1079252848.8 km/h , 宇宙エネルギー定数 U = 7.42426e-31 km/kg

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<軌道用定数>
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太陽質量     M  = 1.98910e+30 kg
地球質量     m  = 1.89813e+27 kg
宇宙船質量    mp = 1.00000e+03 kg
太陽-地球間距離 Re = 1.49598e+08 km
木星近点     r  = 2.32451e+06 km


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<地球->木星 vp>
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太陽-木星間距離   Rp = 7.99920e+08 km
半交軸          ap  = 4.17590e+09 km
地球脱出速度     ve  = 4.24994e+01 km
木星到着速度     vp  = 1.90690e+01 km


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<侵入(影響圏半径) R>
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距離       R   = 1.18049e+07 km
速度       vR  = 1.90690e+01 km/h
角度       θR  = 7.59410e+01 度
速度(基準軌道) vHR = 4.63228e+00 km/h
速度(中心天体) vVR = 1.84978e+01 km/h
エネ(基準軌道) AHR = 2.78095e+11 je
エネ(中心天体) AVR = 4.43452e+12 je


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<侵入(半交軸) a>
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<侵入(半交軸) a>
距離       a   = 7.36969e+32 km
速度       va  = 3.20392e+01 km/h
角度       θa  = 3.52644e+01 度
エネ(基準軌道) AHa = 8.86905e+12 je
エネ(中心天体) AVa = 4.43452e+12 je
速度(基準軌道) vHa = 2.61599e+01 km/h
速度(中心天体) vVa = 1.84978e+01 km/h

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<侵入(近点) r>
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距離       r   = 2.32451e+06 km
速度       vr  = 2.36668e+01 km/h
角度       θ   = 6.05624e+01 度
速度(基準軌道) vHr = 1.04390e+01 km/h
速度(中心天体) vVr = 1.84978e+01 km/h
エネ(基準軌道) AHr = 1.41229e+12 je
エネ(中心天体) AVr = 4.43452e+12 je

スイングバイ少しわかった

宇宙の構造を考えているうちに、説明の最後の方だと思うが、スイングバイがうまく説明できず、ここ3年くらい考えていたのだった。しかし、ここにきてなんとなく見通しがよくなった。

参考にしていた書物は、半楊稔雄著「惑星探査機の軌道計算入門 宇宙飛翔力学への誘い」です。この中で、惑星探査機ニューホライズンの軌道計算についての記述がある。興味のある方は、購入してみてください。

その中で、自分の理論と相違点というか、わからなかったのは、スイングバイの軌道が双曲線軌道になるというところだ。

双曲線軌道にならないというのが、自論だった。その理由は、動的エネルギーがある位置の2倍の静的エネルギーになると、基準軌道が無限大となってしまうので、親が移動するという理論だからだ。それなのに、スイングバイは双曲線軌道なのだ。

ついに自分の理論崩壊か?

そこで、再度見直してみた。

エネルギーバランス理論(調和理論)からスイングバイ

スイングバイは大きく3つのフェーズに分けられる。

(1)影響圏内に入る前

(2)影響圏の中

(3)影響圏から出た後

今回は(2)について語ってみることにします。実は、(1)(3)は、まだ十分に考えていないので。

とりあえず、双曲線軌道のエネルギー構造を調べてみた。

双曲線軌道のエネルギー構造

where

  a:半交軸

  r:最近点

  R:影響圏

Sr:位置rの静的エネルギー

SR:位置Rの静的エネルギー

AR:宇宙船の動的エネルギー

Sa:半交軸の頂点の静的エネルギー

になります。なんだこれって思う人も多数いると思いますが、中心天体と距離によって、静的エネルギがどのように変化するかを表しています。用語は、半揚先生の本の言葉を使っていますが、実際の自分の理論の意味とは異なります。

このグラフも1年くらい考えて完成しました。難しそうに見えませんが、実はーSαに辿り着くまでに、試行錯誤しました。

このグラフの見方ですが、宇宙船は右から左へ動いて、中心天体に近づいて来ます。例を使った方がわかりやすいので、中心天体を木星、その親を太陽とします。地球から打ち上げた宇宙船が、木星でスイングバイするという設定です。本当は地球のパーキング軌道から木星に向かうところの軌道も考察しなくてはいけないのですが、今回は省いて、木星の近くにきてからの軌道について考えてみます。

そのまま左に宇宙船が進むとグラフのRの位置に来ます。Rは影響圏です。半揚先生の著書では、影響圏の距離は、木星から4.820e7kmになっています。しかし、自分の理論では、その10分の1くらいになります。Rの位置の静的エネルギー(SR)の2倍に動的エネルギー(AR)になります。その位置で、宇宙船の親は木星に代わります。

という感じなるはずでしたが、宇宙船は、基準軌道Rの円軌道に対して、角度を持って侵入します。つまり宇宙船の動的エネルギー(AR)は、宇宙船全体の動的エネルギーの基準軌道方向のエネルギーになります。ということは、そのほかの動的エネルギーは、どうなっちゃうのってことです。ここで気づいたのが、木星方向の動的エネルギー(Aa)です。これが、半交軸を決める要因であるはずではないかと。

スウィングバイの軌道のエネルギー関係

木星の影響圏に入った宇宙船は、グラフの2Sの2倍静的エネルギー曲線(赤色グラフ)上を移動します。

そして、rの位置まで近づいて、反対側から出て行きます。

ここで、最近点rは、影響圏に入った時の距離の半分になります。ここが重要です。

計算してみます

宇宙エネルギー定数 U = 7.42426E-31 km/kg

木星質量 m = 1.89813e+27 Kg

宇宙船質量 mx = 1.0e3 kg (質量エネルギーEmx = 1.16479e+21)

光速時基準軌道 ac = 0.00141 km

光速 c = 1.07925e+9 km/h

宇宙船の動的エネルギー AX = 4.45007E+12 kg(km/h)2=je (宇宙船、木星影響圏突入速度 VX = 66,708.828 Km/h)

宇宙船突入角度 θ=80.9553度

とすると

基準軌道方向の動的エネルギーは、AR = AX × cos( θ ) よりAR = 6.99573e+11jeになります

AR=2SRだから、影響圏の半径Rは

より、R = 4,692,696.69445 km

になります。有効桁数がめちゃくちゃですいません、

半揚先生の影響圏 R’=4.820e7 km と比較すると、10分の1くらいの大きさになります。半揚先生の影響圏をどうやって算出したのかは、本に載っていなかったので、わからないのですが、とりあえず、自分で算出した、影響圏を使うことにします。

宇宙船の木星最近点距離は、Rの2分の1なので、r = 2,346,348.34722 kmになります。実際は、ニューホライズンは、最近距離は2.25302e6 kmでした。入射角と入射速度は推定なので、若干違うかもしれませんので、ほぼ同値といっても良いのではないかと思います。

木星の影響圏での宇宙船の動的エネルギーは、木星からの距離x kmでは、

Ax = 2Sx – ( -Sa )

になります。

この式を使用すれば、木星上の宇宙船の速度がもとまります。

ということで、スイングバイ影響圏の軌道の説明でした。

では。