ついに!双曲線軌道わかった!

双曲線は、本当によくわからず、混沌とした日々が続いていましたが、
なんと!なんとです!わかりました。
またまた!随分前にわかったって言ってじゃないですか。
そっ!そうなんだけど。

今度こそは真相に近づいたのではないかと思うわけです。
本当ですか?!
狼爺さんになりますよ〜

まあ、そこをお通りの皆々様聴いておくんなせえ
まあ、聴くだけ聴いてやってもいいけど。

悪いなはっさん!
ちょっとお待ちなすって

三文芝居はこの当たりで。

この間ブログで、
(1)影響圏侵入時の動的エネルギーと侵入角度
だけで、軌道がわかるはずだと、豪語してしまいました。
だから、(2)近点距離がわからなくても、
計算で近点距離が算出できるはずだ!
とも言ってしまいました。

皆様、すいません。
それは無理でした。

はっ〜!どういうことですか〜狼爺さん!(怒)

まあ、聴いておくんなせえ。

双曲線軌道をこんな具合に最初考えていました。


https://rikeilabo.com/hyperbolic-curve
東大塾長の理系ラボから引用

つまり、
aが半交軸、cが焦点距離で、PF’ – PFは一定。(bはなんて呼ぶかはわからない?!)
これは、数学的には正しいのですが、
双曲線軌道で考えると、bの存在がよくわからないのですよ。

どうすれば、bを求めることができるのか!ということです。

だから〜
どうして求めたんですか!

無視した。

は〜っ!無視したってどういうこと。?
(もはや、やばい人の話を聴いているかのようになっている)

こんな風に考えたんです。
とホワイトボードに、図を描き始めた(おいおい誰が描き始めたんじゃい)

「誰にも言わないでくださいよ」(なんじゃ!そんなにやばいことなのか)

ホワイトボードに描いた図がこれだ!

双曲線起動をホワイトボードに描いた図

出たー!なんだかわからん。
とりあえず、順番に説明していきますよ。
当たり前だ!(何故かみんな怒り)

上の丸の中、小さいので拡大第するとこんな風になっています。

影響圏にロケットが突入した図

影響圏にロケットが侵入した図です。
影響圏ってなんだ?
ああ、影響圏というのは、例えば
地球から打ち上げたロケットが、
地球の俗にいう引力を振り切って、
木星の方向に向かって飛んでいる姿を想像してください。
地球の引力圏を脱出したロケットは、
太陽の引力圏に入って飛行します。
そして、しばらくすると、ロケットは木星の引力圏に入って、
木星の影響を受けて飛ぶようになります。

この木星の影響を受ける範囲を影響圏と呼びます。
(これは、私の愛読書である、
半揚稔雄先生の「惑星探査機の軌道計算入門」で使っていたので、使いました。)
この本は、宇宙飛翔力学の誘いという副題がついています。
誘われてしまいました。
興味のある人は、ぜひ読んでみてください。

それは、ともかく
影響圏に入った瞬間、これを影響圏境界と呼んで、
中心天体からの距離Rとします。
そこで、距離Rを半径とした、円軌道を想像してみてください。
ロケットは、その円軌道に対して、
侵入角度θRで侵入したとします。

侵入した時の、ロケットの動的エネルギーをARとすると!
円軌道の接線方向と、中心天体方向にエネルギーを分割することができます。
ここで、円軌道の接線方向の動的エネルギーをAHR
中心天体方向の動的エネルギーをAVRとします。

そうすると、侵入角度θRを使って、
と言って、ホワイトボードに式を書き始めた。

AHR = AR x sin2θR
AVR = AR x cos2θR

こんな風に円軌道接線方向と中心天体方向に分けることができます。
まあ、物理学に長けた皆様なら、特に説明はいらないでしょう。(おいおい、上から目線かよ)

次の、双曲線軌道の速度の式は良く知られていますね。

と、Wikipediaを見ながら、ホワイトボードに書いた。
この式を両辺二乗して、ロケットの質量をmとして掛けてみると、
左辺は、mvとなって、ロケットの動的エネルギーになります。
右辺は、重力定数μは、万有引力定数Gと中心天体と
ロケットの質量を合算した質量(M+m)を使って

μ = G(M+m)
と表せるので、

となります。
これは、任意の位置(r)の静的エネルギー(Sr)と
基準軌道半径上の静的エネルギー(Sa)を使って、
2Sr + Sa
と表せるので、

双曲線起動上の任意の位置(r)の動的エネルギーは、
AR = 2Sr + Sa
と表すことができます。よね

はーい1みんな起きてください!

ここ大事ですから、しっかりノート取ってくださいよ!

ここで、静的エネルギーSrは、
半径(r)の円軌道の接線方向の静的エネルギーになります。
ということは、Saは、中心天体方向の静的エネルギーになりますよね。

感がいいみなさんならお気づきでしょうが、(またまた、上からきた)
と言って、ホワイトボードに、式を描き始めた。

AR = 2SR + Sa = AHR + AVR

こういうことです。
任意の位置を影響圏境界の中心天体から距離(R)とすると

接線方向の動的エネルギーは、AHR =2SR
中心天体方向の動的エネルギーは、AVR = Sa

となります。

これはどういう意味なんでしょうか?
と言って、またホワイトボードに図を書き始めた。

静的エネルギーと動的エネルギーの関係

一番上の赤い曲線が中心天体に影響を受ける上限の静的セルギーの曲線です。
その下の青い曲線が、基準軌道となる静的エネルギーの曲線です。
赤い曲線は、青い曲線の2倍です。
これは、第2宇宙速度になります。

ロケットが中心天体に近づいてくると、
距離Rより大きい場合は、
その位置の基準軌道の静的エネルギーの2倍より、
接線方向の動的エネルギーが大きいので、
影響圏外。
つまり、中心天体の親の影響圏にいます。
例えば、中心天体を木星とすると、
ロケットが、距離R以上遠い場合は、
太陽の影響圏にいることになります。

しばらくして、ロケットが距離Rの位置にきたときに、
距離Rの円軌道の接線方向の動的エネルギーが、
影響圏の赤い曲線の静的エネルギーと同じになります。

その時点で、木星つまり、中心天体の影響圏に入ることになります。

しかし、ここで、円軌道の接線方向の動的エネルギーより、
ロケットは大きな動的エネルギーを持っています。
その余った動的エネルギーは、
中心天体方向に働きます。
そして、双曲線軌道の基準軌道半径(a)の
青い曲線の位置(a)の静的エネルギー(Sa)と同じになる。というわけです。

そして、間髪入れず、次の図をホワイトボードに描き始めた。


ロケットは、一番安定する基準軌道上(a)を移動しているけど、
実際は、双曲線軌道を動くわけです。

言ってる意味わからない〜

楕円軌道も、基準軌道上を動くけれど、
見かけ上は楕円軌道になってるのと同じですよ。

ざっくりした、説明だなあ。
楕円軌道で説明した、単振動の振幅(f)が、
基準軌道半径(a)より小さい場合は楕円軌道で、
基準軌道半径(a)より大きい場合は、
双曲線軌道になるといことですよ。

強引だな〜。

結局、双曲線軌道は、ロケットが単振動して中心天体を超えてしまうって、
イメージですかね。

ふーん

また、何やら、ホワイトボードに図を書き始めた。

楕円軌道のイメージ

これが、楕円軌道のイメージです。
aが基準軌道半径。ニュートンは長半径と言っていました。
意味は違うけど、長さは同じです。
意味違うって、どういうこと?
ニュートンは、楕円の中心が基準にしたので、こんな感じかな

ニュートンの長半径

ニュートンは楕円軌道の長半径を(a)として、
そこから中心までの距離を焦点(f)にしたのだけれど、
我がラボラトリーでは。(おいおい急にラボラトリーかよ)
中心天体からの長半径と同じ距離を(a)として、
単振動の振幅を(f)としたのです。
だから、長さは同じですけど、意味が違うってことです。

ふーん。まあ、どっちでもいいかあ

それは、仕組みが違うので、違うものなのです。(逆ギレ)
でも、よく見てください。
焦点距離(単振動振幅)は、
長半径(基準軌道半径)より小さいでしょ。

それで〜

双曲線なんですが、またホワイトボードに図を描き端めた。

双曲線軌道の」イメージ

双曲線軌道は、焦点距離(単振動振幅(f))が、
半交軸(基準軌道半径(a))より大きいでしょ。
だから、閉じない曲線=双曲線軌道になるんですよ。

騙されてません?
いや!真実は一つ!

ということで、双曲線軌道の最近点(r)は、(f)-(a)になるのです。

ちょっと整理


この辺で、一旦整理します。(単位は書きませんです。)

事前条件はこれです。
(1)ロケットの影響圏境界侵入速度(vR
(2)侵入角度(半径(R)の円軌道との接線に対する角度)(θR
(3)中心天体の基準線に対する角度(θ)
わかりにくいので、ホワイトボードにまたまた図を描き始めた

双曲線相関図


そして、求めたい値はこれです。
(1)AR:ロケットの動的エネルギ=
(2)A VR:ロケットの中心天体方向の動的エネルギー
(3)AHR:ロケットの影響圏境界の円軌道方向の動的エネルギー
(4)a:基準軌道半径(半交軸と同値)
(5)R:影響圏境界までの距離
(6)f:振幅の最小値(焦点距離と同値)
(7)r:近点距離
(8)vr:近点速度

では、順番に行きますよ。

(1)AR:ロケットの動的エネルギー
   ロケットの質量を仮にmとします。
   そうすると、
   
   AR = m x vR2

 となります。

(2)A VR:ロケットの中心天体方向の動的エネルギー
   これは、ロケットの動的エネルギー(AR)と
   影響圏侵入角度(θ)で、

   A VR = AR x cos2θ
   
   となります。
   そして、この値は、基準軌道半径(a)の静的エネルギー(Sa)になります。

   Sa = AVR
   
   です。

(3)AHR:ロケットの影響圏境界の円軌道方向の動的エネルギー
   これは、ロケットの動的エネルギー(AR)と
   影響圏侵入角度(θ)で、

   A HR = AR x sin2θ

   となります。
   これは、影響圏境界半径.(R)上の静的エネルギー(SR)の2倍になります。
   
   SR = AHR / 2

   となります。
   ロケットが影響圏境界に侵入した時は、
   脱出速度(2SR)と同じになり、親が変わります。
   すなわち、影響圏境界とは、AHR=2SRの位置になります。

(4)a:基準軌道半径
   宇宙エネルギー定数(U)、光速(c)中心天体質量(M)、ロケット質量(m)を使って
   質量エネルギー(Ea = mc2)と
   光速時基準軌道半径(ac = U(M+m))より、

   面積エネルギー(EA=Ea x ac:)

   が得られます。
   このエネルギーは保存されるので、
   基準軌道上の静的エネルギー(Sa)を使って、

   基準軌道半径(a)は、

   a = EA / a

   となります。

(5)R:影響圏境界距離
   面積エネルギー(EA)と影響圏境界(R)の静的エネルギー(SR)を使って、

   R = EA /SR

   となります。

(6)f:振幅の最小値(焦点距離と同値)
   中心天体の基準線に対する角度(θ)(わかりにくいので、前図「双曲線相関図」を参照してください)と、
   基準軌道半径(a)、影響圏境界距離(R)を使って、

   Rx = R x cosθ とすると




   になります。

(7)r:近点距離
   振幅の最小値(焦点距離と同値)(f)と 基準軌道半径(a)を使って、’

   r = f- a

   となります

(8)vr:近点速度
   近点距離(r)の静的エネルギー(Sr)は、
   面積エネルギー(EA)を使用して、

   Sr = EA / r

   となります。

   ロケットの動的エネルギー(Ar)は

   Ar = 2Sr + Sa

    なので

   近点速度(vr)は、近点の静的エネルギー(Sr)とロケットの質量(m)を使って、

  となります。

これで、双曲線軌道が、求まります。

次回は、具体的な値を使って検証します。

ふー

ポツンと一言や

そういえば、軌道慣性というのを考えたんだけど、
親天体から運動エネルギーがこ天体に継承される。
つまり、トラックの上に乗っている人はトラックが止まって見える。
という概念です。
言い換えれば、カルガモのように親が動く方向に子供たちは動くと云うことです。
これをもとに、親は一人しかいないという親子理論を考えたのですが、
うまく説明できない部分がありました。
それは摂動と云う考え方を否定しなければならないところです。

摂動は隣のトラックが近づいてくると、そちらに乗り移りそうになると云う発想だ。
なんとなく感覚的に力で考えるとそんな気もするが。
そんなことが起きないと云うのが親子理論です。

親子理論については、サイトのページに書いてありますので、ご参照ください。

少し、妄想が入りますが、
月がもしも、地球に対する相対速度ゼロになったらどうなるのでしょうか。
引力で考えると、地球の引力より太陽の引力の方が強いので、
太陽の方に落ちていくことになります。
でも地球の方に落ちていくはずです。

なんで、太陽の方に月は落ちないんだ。
地球は太陽のエネルギーをもらっている。
その地球から月はエネルギーをもらっているからだ。
と云うのが自論です。
人呼んで、「軌道慣性」です。なーんてね。
月の親は地球だから、月はカルガモのように地球についていくのです。
だから、太陽に向かっては落ちないのです。

太陽が親になるためには、
月は、384,400Kmの位置の静的エネルギーの2倍以上のエネルギーを月に与えなければならないのだよ。それだけ、地球と月の関係は強いのですよ。

なんて、考えてしまう今日この頃です。

スーパームーンのゆらぎ

最近は、スーパームーンを騒がなくなリましたが、近年で一番でかく見える月(大きいでした)です。
定義は曖昧らしい。
多分、誰かが勝手にスーパームーンと命名したと思われます。

地球を基準にみると、基本的に楕円軌道で、地球に近い点を近地点、遠い点を遠地点と呼んでいます。
英語では、近地点をperigee、遠地点apogeeと言います。
殆どの天体は、遠点と近点自体の変化は無いか、殆どありません。
もしかしたら、観測ではわからないだけかもしれませんが。
とにかく、楕円軌道ですから、近点の時の月の大きさは変わらないはずです。

しかし、月は、楕円軌道の上に遠地点と近地点の距離さえも変える、
何とも奇妙な軌道上を動いているため、近点の月の大きさが変わります。
この近点の時の月の大きさが、近年で一番大きい時にスーパームーンと呼びます。
このエキセントリックな軌道は、紀元前から分かっていたという話もあります。
ちょっと、曖昧な記憶ではあリますが。

結構昔から月が大きくなったり小さくなったリすることは知られていたみたいです。
当たり前ですが、地球に月が近い時に月は大きく見え、
遠い時に小さくなる。
国立天文台のサイトの画像を使わせて頂きます。

最大の月の直径と最小の月の直径の差は14%ほどのようです。
2つの月を比べれば、大きさの違いはわかるかもしませんが、
連続的に変化する月では、おそらく錯覚かなくらいでは無いかと思います。

そもそも、このサイトは、月のエキセントリックな軌道がどういう理由でそうなったかを、
太陽の引力と摂動を使わずに説明しようというサイトでした。

月のエキセントリック軌道の理由

このサイトでは、月のエキセントリックな軌道の原因を2回の小惑星の衝突と考えています。

太陽の引力や他の惑星の引力による影響で、エキセントリックな軌道上を月が動いていません。
月は地球と月の質量エネルギーの差により発生じた「静的エネルギー(Static Energy)」
により、月は地球の方向に落ちていきます。

このエネルギーは地球に近くなると大きくなり、
遠のくと小さくなります。無限遠で0になります。
一番大きな値は、月の質量エネルギーになります。

このエネルギーは月自身に保持されています。
ですから、月は静的エネルギーの方向に移動し、
月の中心と地球の中心を結んだ直線上で地球の方向に動いていきます。
現象からすると、地球の質量エネルギーが静的エネルギーに補給されるように見えます。
そのエネルギーの器は、月の質量エネルギーの大きさしか無いので、
静的エネルギーの最大は月の質量エネルギーになります。
あくまでも推測ですが。予想?妄想?かもしれません。

そのままだと、
月は地球に向けて落ちてしまうので、
落ちないように、反対向きのエネルギーが月の中に保持されます。

そのエネルギーを「動的エネルギー」と呼びます。
というか、勝手に命名しました。

動的エネルギーは、静的エネルギーの方向に垂直な向きに動いた時に発生します。

その大きさは、月の速度の二乗に比例します。速度が大きなれば、
動的エネルギーが大きくなり、遅くなれば動的エネルギーが小さくなります。

動的エネルギーは静的エネルギーを相殺する効果があります。

静的エネルギーと動的エネルギーが同じなリ相殺(打ち消す)されてゼロになるとその位置で円軌道上を月が動くようになります。

当然、動的エネルギーと静的エネルギーがバランスしない状態があります。
この時は、楕円軌道になりますが、
近地点と延期地点のちょうど真ん中、
月の場合384,400kmのところで静的エネルギーと動的エネルギーがバランスします。
すなわち、その位置で円軌道上を動くので、円周を平均軌道速度で月は移動します。

しかし、実際は楕円軌道上を動いています。サイトの「楕円軌道」のページで述べましたが、
楕円軌道は「円軌道」+「単振動」です。
単振動の振幅fは、楕円軌道の焦点距離になります。
それは、円軌道から遠点、近点までの距離と同じになります。

そもそも月は円軌道上を動いていた。そして今も

と言っても、楕円軌道してるんじゃないの。と思われるかもしれません。
あえていうならば、今はみかけ上楕円軌道とでも言っておきます。
月が形成された時には、円軌道していたはずです。
と言い切ってしまうと、炎上しそうですが、
それでないと、今のエキセントリック軌道は説明つかないからです。
(国立天文台の太陽の影響によるエキセントリックな軌道の説明ならば、
他の説明で説明がつくかもしれません。)

詳細はサイトの二重衝突を参考にしてください。
月が生成された原因は4つほど考えられています。
現在、ジャイアントインパクト説が一番有力ですが、
それでも説明つかないことがあるそうです。

アポロが月から持って帰ってきた石がその疑問らしいです。

NATIONAL GEOGRAPHICより引用

ジャイアントインパクト説の最大の問題は、
ジャイアント・インパクト説のシナリオをそのまま採用するには、
地球と月の組成が似すぎていることだ。
月が主としてテイアの破片からできているなら、
その化学組成はテイアのそれに似ているはずだ。
そして従来から言われている通りテイアが、
太陽系内の遠くの場所からやってきたなら、
月とテイアの成分は地球のそれとは違っているはずで、
そのことはさまざまな同位体(陽子の数は同じだが、
中性子の数が違っている元素)の存在比の違いとして観察できるはずである。

 ところが、アポロ計画により持ち帰られた月の石を調べたところ、
地球と月の同位体比は非常によく似ていたのだ。
米サウスウエスト研究所のビル・ボトケ氏は、
「ジャイアント・インパクト説は数々の重要な観察事実をうまく説明できるすばらしいモデルなのですが、
同位体比の近さを説明することができないのです」と言う。

上手く説明できないところがある ジャイアントインパクト説

結局、アポロが持ち帰った月の石で、月と地球の同位体比が似ている。
とのことで、最初は一緒だったんじゃないかということです。
そこで、二つの予想を立ててみた。
1つ目は、地球と月の重心を中心に月と地球が回っていると仮定した場合です。
このケースですが、現在、重心を中心に地球と月が回っていると言われていますので有力です。

カロンとプルートのように最初大きなオリジナル天体があって、
それが、カロンとプルートに分かれて、
重心を中心に回っている事象と予想しているので、似ています。
オリジナルアースが月と地球に分かれて現在の軌道になっている。
と考えれば、プルートと地球の軌道が同じような形態というのも何となく納得できます。
元々同じ天体だったから、同位体比も同じで納得できます。

2つ目は、月が地球の中心を中心にして回っていると仮定した場合です。
太陽系が形成された時に、同時に地球と月が形成されたと考えられます。
太陽のチリやガスで地球ができたように、
地球のチリやガスで月が形成されたと考えれば、
当初月が円軌道だったことは納得がいきます。

しかし、地球は太陽の黄道に対して約25度くらい傾いて自転しています。
これはこの状態で地球から月が形成されたとすると、
月も黄道に対して約25度傾いて公転しているはずです。

しかし、月は黄道面に対して、5度程度しか傾いていません。
もしも、月が地球から形成されたとすれば、地球も黄道面に垂直に自転していたはずです。
このことから、月と地球が形成された当初、地球は傾いておらず、
何らかの原因で傾いて自転するようになった。
ということです。

原因として考えられるのは、他の天体が衝突した。
地球が爆発したなどが考えられますが、今後研究していく余地があります。

ところが、月の同位体比が全て同じという訳ではありません。
月のタングステンの同位体比が地球と異なるという論文が出ています。
ドイツのヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学のトマス・クルイヤー氏の論文だ。

内容は、地球と月が形成された後に、冥王星サイズの天体がいくつか衝突した結果、
タングステンの重い同位体や親鉄元素(溶融したときに鉄に取り込まれやすい元素)がもたらされたというのである。
衝突が起こるまでは「月と地球のマントルのタングステン182の存在比は同じでした」

ということは、月に大きな天体が何度か衝突しているということです。
これは、このサイトの趣旨と合致します。

月は2度のジャイアントインパクトがあった

月のエキセントリック軌道を研究結果として、
2度の大きな小惑星の衝突が月にあった。という結論に達しました。
この結果が、このサイトを立ち上げた理由です。
研究結果を簡単に説明すると、
月は当初、地球から356400kmのところで円軌道上を周回していました。

その後、1回目の衝突で基準軌道360600km単振動振幅4200kmの楕円軌道上を周回するようになります。
そして363400kmの位置で2回目のかなり大きな衝突をします。
それにより基準軌道384400kmに移り、
振幅21000kmの楕円軌道と1回目の単振動が合成されて、
現在の軌道になった。ということです。

この結果と、トマス・クルイヤー氏の論文の内容とは一致します。
とすると、ジャイアントインパクトのようなウルトラC的(ちょっと古い)な形成より、
地球と月は同時期に形成されて、月は2度の衝突があったというのは、
あながち間違いではなさそうです。

最後に2度の軌道を変えるほどの衝突があったことは、
分かったけれど、軌道を詳しく調べれば、
小規模の衝突があることがわかるはずです。
これを「軌道分析による形成過程」と命名します。