月の運動は複雑
ケプラーの法則大元は、万有引力の法則ですから、惑星だけでなく、月も地球の周りを楕円運動しています。しかし、太陽の影響により、軌道は一定ではなく、下記のような複雑な変化をしています。実際に計算してみると、地球が月を引っ張る引力(F3)は、太陽が月を引っ張る引力(F2)よりも小さいことがわかります。地球と月は相対的な位置を変えながら、一緒に太陽の周りを回っているともいえます。にもかかわらず、地球が月をとどめておけるのは、地球も月もともに太陽に引っ張られているからで、太陽が地球を引っ張る引力(F1)で太陽が月を引っ張る引力(F2)を相殺した分(F1 -F2)よりは地球が月を引っ張る引力(F3)が大きいからです。
F3 >F1 -F2と説明している
実際に計算してみた
太陽と地球の引力(F1)=Gme(M+me)÷R2=4.59028e26
太陽と月の引力 (F2)=Gmm(M+mm)÷R2=5.64747e24
相殺した分 ( F1– F2)=4.53381e26
地球と月の引力(F3)=Gmm(me+mm)÷r2=2.59972e24
実際計算すると、 F3 < F1 -F2 となり、説明と矛盾している。
万有引力定数:G = 8.64768e-13 km3 h– 2 kg– 1 (6672.59e-14 m3s-2kg-1)
太陽の質量 :M=1.98910e30 kg
地球の質量 :me=5.97219e24 kg
月の質量 :mm=7.34767e22 kg
太陽と地球の平均距離:R=1.49598e8 km
地球と月の平均距離 :R=3.84400e5 km
解釈が違ったら申し訳ないが、教えていただけると助かります。これは、万有引力のネットワーク構造をもとに計算しているからではないか。親子関係つまりツリー型で考えれば、地球は太陽が親で、地球は太陽からエネルギーを継承されているので、その地球が月の親なので、地球と月の関係だけ考えればよいのではないかと。あえて引力で計算するにしても、太陽と地球の引力を計算してそれに地球と月の引力を加算して、太陽と地球の引力を引くというかたちになり、結局地球と月の引力を計算すればよいということではないか。力で天体の軌道をかんがえるのには少し無理がある。
さらに、「たとえば、スカイダイビングしている二人はどちらも地球に向かって落ちていますが、手をつないだり輪になったりできるのと似ています。」と例があるが
実際に計算してみた
太陽の質量=M
地球の質量=me
月の質量=mm
太陽と地球の距離=R
スカイダイバーA質量=m1
スカイダイバーB質量=m2
スカイダイバーと地球の距離=r
とすると
地球のスカイダーバーAに対する引力(F1)=Gm1(me + m1)÷r2
地球のスカイダーバーBに対する引力(F2)=Gm2(me + m2)÷r2
手をつないだとすると
F3=G(m1+m2)(me+m1+m2)÷r2≒ G(m1+m2)(me)÷r2
スカイダイバーAの質量がBの分増加したと考えて、スカイダイバーAに対して地球の引力が働いていることになる。
この例を、スカイダイバーAを地球、Bを月として 地球と月に置き換え、地球と月が引力により手をつないでいるとすると、F4=G(me+mm)M÷R2となる。これは、地球と月をあわせた質量の引力が、太陽と地球に対して働いていることになる。しかし、実際は、太陽と地球の引力は、地球のみの質量に対して働くので、矛盾が生じる。すなわち、地球と月は引力により手を繋いでいないことになる。
よって、スカイダイビングの引力関係の例と太陽、地球、月の引力関係の例は違う。
さらに、
月の公転による太陽の影響
太陽が月を引っ張る引力(赤線)と太陽が地球がを引っ張る引力(青線)を差し引いた力が(緑線)が、月の公転に対する、太陽の影響になります。
この影響は太陽と月の相対的な位置関係=月の満ち欠けや、月の楕円軌道の向き (近地点の方向) などに依存します。
![](https://endylabo.com/wp-content/uploads/2020/02/B7EEA4CEB8F8C5BEB1BFC6B0C2C0CDDBA4CEC0DDC6B0.png)
実際に計算してみた
→青矢印
太陽と地球の引力(F1)=Gme(M+me)÷R2=4.59028e26
→赤矢印
太陽と月の引力近日点 (F21)=Gmm(M+mm)÷(R-r)2=5.67661e24
太陽と月の引力遠日点 (F22)=Gmm(M+mm)÷(R+r)2=5.61856e24
→緑矢印
近日点相殺した分 ( F1– F21)=4.53352e26
遠日点相殺した分 ( F1– F22)=4.53410e26
相殺した分が明らかに太陽と地球の引力(F1)の方が大きくなり、遠日点で太陽と地球の引力の方が小さくなるという説明と矛盾している。
万有引力定数:G = 8.64768e-13 km3 h– 2 kg– 1 (6672.59e-14 m3s-2kg-1)
太陽の質量 :M=1.98910e30 kg
地球の質量 :me=5.97219e24 kg
月の質量 :mm=7.34767e22 kg
太陽と地球の平均距離:R=1.49598e8 km
地球と月の平均距離 :R=3.84400e5 km
この結果からすると、国立天文台の説明に無理があるのではないか。私の考え方計算が違っていたらご指摘いただきたい。
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