昔から、第三宇宙速度については、よくわからなかった。のだ。
一般的に知られている解き方は次の通りです。
(1)地球の公転軌道付近における太陽からの脱出速度 vs=42.1km/s
(2)地球の公転速度 ve=29.8km/s
(3)地球からロケットを打ち上げる場合、地球の公転速度が加算されるので、ロケットは(1)と(2)の差し引いた速度で打ち上げればいいので vE0 = vs – ve = 12.3 km/s
(4)ロケットは地球の重力を振り切る必要があるので、地表の重力を打ち消した後(3)になればいいので
地球を振り切る速度 v3 = 16.7 km/s
になります。
というのが答えなのですが。
これって、どうやって打ち上げたことを想定しているのかがよく分からんのですわ。
(1)、(2)は軌道方向に打ち上げたことを想定していますが、(3)は軌道方向垂直にうちあげたことを想定しているのではないかと思うのです。
えっ!どういうことだよ。打ち上げ状況が違うんじゃないの?
って思うわけです。
軌道方向に打ち上げたとすれば、(3)までで太陽に対して、地球軌道の静的エネルギーの2倍以上ならば、放物線軌道または双曲線軌道になるので、太陽の影響圏を抜けることになります。
真上に打ち上げるということは、
無限遠方で速度があればいいから、(無限遠方は使いたくないけど、とりあえず説明のために)
打ち上げ時のロケットの動的エネルギー から 地表の静的エネルギーの2倍を引いた値がゼロより大きくなれば、ロケットは地球に戻ってきません。ということは、太陽圏に入るということになります。
この場合、太陽から見ると、地球の公転速度と地球から真上に上げた速度できる角度の方向に打ち上げられたことになります。
θ=tan-1(真上に打ち上げた速度/地球の公転速度)になります。
しかし、これでは地球を脱出できないので、
θ=tan-1(真上に打ち上げた速度/地球を振り切る速度)
すなわちですね、この真上に打ち上げた速度と地球を振り切る速度の合成した速度が太陽件脱出速度と言いたいわけですかね。
うーん。よく分からないぞ。
ちゃんと計算してみよっと。
ちゃんと計算してみたら分かった
しかし、計算する前に、地球の公転軌道における太陽からの脱出速度 42.1 km/s 以上で (対太陽速度)で軌道進行方向に打ち出せば、太陽が中心天体とした双曲線軌道になるはずです。
あっ!自分の想像していた打ち上げと違うんだ。
こういう感じだった。
(0)基本データ
c = 1.07925E+9 km/h 光速
U = 7.42426E-31 km/kg 宇宙エネルギー定数
M = 1.9891E+30 kg 太陽質量
m = 5.97219E+24 kg 地球質量
mp = 1,000 kg 宇宙船質量
Re = 149,598,262 km 太陽ー地球館距離
r = 6,378.137 km 地球半径
(1)地球公転速度 29.8km/s
SER = Em x ac / Re = 6.86696E+34 je 静的エネルギー
Em = m x c2 = 6.95633e+42 je 質量エネルギー
ac =U(M+m) = 1.47676 km 光速時基準軌道半径
ve =sqrt(SER / mp) = 107,229.77817 km/h(29.78605 km/s)地球公転速度
(2)地球起動での太陽圏脱出速度 42.1 km/s
SER2 = 2 x Emp x acp / Re =2.29964E+13 静的エネルギー
Emp = mp x c2 = 1.16479E+21 je 質量エネルギー
acp = U(m + mp) = 1.47676 km 光速時基準軌道半径
vs = sqrt( SER2 / mp ) = 151,645.57893 km/h 太陽圏脱出速度
(3)地球の公転速度を考慮した脱出速度 12.3 km/s
vE0 = vs – ve = 44,415.8 km/h( 12.3 km/s)
AE0 = mp x vE02 = 1.97276E+12 je 公転軌道速度を考慮した脱出動的エネルギー
(4)地球の地表の静的エネルギーの脱出速度 11.2 km/s
Ser = 2 x Emp x acmp / Rr = 1.61946E+12 je 静的エネルギー
acmp = U × ( m + mp ) = 4.43391E-6 km 光速時基準軌道半径
vEr = sqrt( Ser / mp ) = 40,242.46778 km/h(11.2 km/s)
(5)第3宇宙速度 16.7 km/s
v3 = sqrt( ( AE0 + Ser ) / mp) = 59,935.1 km/h(16.7 km/h)
よし、理解!
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